歴史に学ぶ関西経済
<歴史に学ぶ関西経済(11)神戸大経済経営研究所准教授・高槻泰郎氏>民意を積極的に取り入れ 西宮の商人、新市場創設を献策
前回は江戸時代中期の老中、田沼意次(おきつぐ)を通じて「賄賂」について考えた。今回は、この時代が持つ前向きな面を見ていきたい。
田沼時代といえば、汚職のイメージがつきまとう。この評価に風穴をあけたのが、姫路出身の歴史学者辻善之助(1877~1955年)が1915(大正4)年に著した「田沼時代」という本であることは、歴史研究者の間でよく知られている。
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