ひょうご経済プラスTOP 連載一覧 経済コメンテーター 歴史に学ぶ関西経済 <歴史に学ぶ関西経済(7)神戸大経済経営研究所准教授・高槻泰郎氏>江戸時代、商家の資産運用 茶道具で物価上昇に備え

歴史に学ぶ関西経済

<歴史に学ぶ関西経済(7)神戸大経済経営研究所准教授・高槻泰郎氏>江戸時代、商家の資産運用 茶道具で物価上昇に備え

2023.10.05
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江戸時代の加島屋関係者が記した「道具番付帳」。2番目に「青井戸茶碗 銘春日野」が見える=大阪大学経済史・経営史研究所蔵「大同生命文書」

江戸時代の加島屋関係者が記した「道具番付帳」。2番目に「青井戸茶碗 銘春日野」が見える=大阪大学経済史・経営史研究所蔵「大同生命文書」

 2014年にスタートしたNISA(少額投資非課税制度)は、24年度から恒久的な制度となる。非課税投資枠が大幅に拡大されるため、ますます利便性が高まることになる。これを機に、NISAでの投資を増やそう、という方も多いかもしれない。

 足元の物価上昇を考えると、銀行の預金金利では、とても物価上昇によるコストをカバーできない。全ての資産を銀行に預けている場合は、事実上、資産が目減りすることになる。資産運用は、単なる「金もうけ」ではなく、生活の手段として考える必要がある。

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