歴史に学ぶ関西経済
<歴史に学ぶ関西経済(8)神戸大経済経営研究所准教授・高槻泰朗氏>投機に熱上げる大坂人 堂島米市場の取引指南書続々
日本人は投資に対して消極的である。こう言われて久しいが、江戸時代の日本人、特に大坂の人に限れば、こうした評価は全く当たらない。
1730(享保15)年に、徳川吉宗によって大坂の堂島米市場が認可されて以来、多くの人が米相場での投機に熱を上げていた。そのことを如実に示すのが、大坂で数多くの「堂島ガイドブック」が出版されていた事実である。
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