歴史に学ぶ関西経済
<歴史に学ぶ関西経済(10) 神戸大経済経営研究所准教授・高槻泰郎氏>汚職といえば田沼意次? 賄賂の水準、時代とともに変遷
自民党安倍派の政治資金パーティーを巡る問題が盛んに取り沙汰されている。「政治とカネ」の問題には、いつの時代にも厳しい視線が向けられる。今回は賄賂、というものについて考えてみたい。
江戸時代、政治家の汚職といえば、田沼意次(おきつぐ)(1719~88年)を思い浮かべる方は多いだろう。かつて田沼の所領があった静岡では、「ワイロ最中」なるものが売り出されているそうで、「田沼=賄賂」というイメージは日本人の脳裏に焼き付いてしまっているらしい。
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