時流を見る眼
<時流を見る眼(15)ジャーナリスト・井上久男氏>自動車会社の脱炭素 「EVシフト」見据えた戦略急げ
今年6月14日に開催されるトヨタ自動車の定時株主総会で、デンマーク、オランダ、ノルウェーの機関投資家3社が気候変動に関する株主提案を行う。その主な内容は、トヨタの気候変動に関する国際的なロビー活動の内容を毎年報告書に明記し、経営やブランドに悪影響を与えていないか確かめる手段を確立させることなどを求めるものだ。
これに対し、トヨタは5月10日、その株主提案を総会に付議した上で反対することを決議した、と発表した。欧州の機関投資家3社がトヨタをターゲットにする背景には、同社がEV(電気自動車)シフトに出遅れているうえ、当面は内燃機関とバッテリー併用のハイブリッド車(HEV)を中心に置くことがあるとみられる。
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