六甲台遠望
<六甲台遠望(1)神戸大・橋野知子教授>歴史は物語る 有事に姿を現す「つながり」
「もはや戦後ではない」という言葉を聞いたことのある読者は、多いだろう。これは、1956(昭和31)年に発表された「経済白書」の一節である。しかし、しばしば間違った使われ方がされている。例えば、テレビの画面には東京オリンピックや高度経済成長の幕開けのような映像とともに、もう戦後復興ではなく、日本経済は大きく羽ばたき始めたのだ、というナレーションが続く。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。