ひょうご経済プラスTOP 連載一覧 コラム けいざいeyes ビジネスマン必読! 指揮者の組織論 (6)仕事を任せられると負担だと感じるあなたへ

ビジネスマン必読! 指揮者の組織論

(6)仕事を任せられると負担だと感じるあなたへ

2018.06.13
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 わたしのまわりに、先輩に仕事を任されることが負担で苦痛だという人がいます。実はこのような人は珍しくないそうです。積極的に仕事をしようと思うけれども、こなさなければならない仕事が山のように感じられて押しつぶされそうだという人もいれば、自分自身のために時間を使いたいから、できるだけ仕事が回ってきてほしくない、という人もいます。これについて、少しだけわたしの経験をお話したいと思います。物理的に不可能な量の仕事を抱えているという人は別です。ここでは、心の持ちようについてお話したいと思います。

 指揮者として自立していくのは大変です。若いうちにできる限り経験を積み、多くの人とネットワークを形成することが大切なのですが、音楽大学を出た若い指揮者の中には、仕事を選ぼうとする人がいます。「自分は大学の指揮科を卒業したのだから一人前の指揮者なのだ」とか、「せっかく大学で学んできたのにアマチュアやママさんコーラスの指揮とは」などと考える人もいます。わたしは、どのような依頼であれ、多くの指揮者の中から「どうして」自分に仕事を依頼してくれたのかを考えてほしいと思うのです。それは自分に対する小さな信頼や興味に基づくものかもしれません。

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