連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

  • 印刷

 神戸を舞台にした映画の話を、またひとつ。近年、神戸でロケを行った作品のなかで好ましい印象に満ちていたのが、三島有紀子監督「繕い裁つ人」です。中谷美紀扮(ふん)する、レトロでしゃれた洋裁店を営む店主がヒロイン。彼女が創り出す服の数々に魅了された地元デパートの若き男性社員が、その服を仕入れてデパートで広く紹介したいと日参します。しかし店主は、祖母の代から続く、なじみ客だけを相手にした丁寧な服づくりにこだわります。

 読者の思い入れが強い人気マンガが原作なので、映画化にはファンを失望させないための入念な工夫が求められるわけですが、完成した映画は好意的に受け止められたと言えるでしょう。その成功は何より、三島監督の静かで澄明な描写と中谷美紀、三浦貴大、黒木華らの誠実な演技の賜物であるわけですが、ロケ地である神戸の風景も大いに奏功している気がします。

この記事は会員限定会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。

2021/11/9
 

天気(9月8日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 40%

  • 33℃
  • ---℃
  • 40%

  • 34℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 40%

お知らせ