ドイツに住むようになって、日本との違いについて問われることがある。簡潔で気楽な答えが求められる場合が多いのだが、せっかくなら面白いことを伝えたいし、いつも長々と考えてしまう。
そもそも、「違い」には様々な方向性や質がある。たとえば、青と黄色は違う色だ。青と水色も違う色。どちらの違いのほうが大きいだろうか。青と水色は同系色なので近いと思うかもしれないが、局面によっては青と水色の明るさの違いこそが大きく意味を持つこともある。どんな違いが大きな違いに感じるかは、前提や状況によって大きく変わってくる。だから土地についての印象なんかも、どんな悩みや生きづらさを持っているかとか、特徴や状況が似ている人の意見が参考になりやすいのではないかと思う。
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