連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

  • 印刷

 私は学生時代から「薬をできるだけ使わない医療」を志してきました。医学は食生活と睡眠と歩行が主体だと思っていたからです。しかし医者になったその日からとにかく薬を覚えなければ一人前になれません。だからこれでもか、これでもか、と薬の勉強をしてきました。今でも毎週のように新しいお薬が出るのでついていくのに必死です。

 20年前はお薬を20種類も、なかには30種類も飲んでいる人が時々、おられました。「先生、この大量の薬を全部やめたいけどいいやろか?」と聞かれました。私は「急にやめるのはどうかな。少しずつ減らしていくのはいいと思うけど」と答えましたが、その患者さんは自分の判断である日突然、全部飲むのをやめてしまったそうです。2週間ほどして私の前に現れた時にそう聞かされました。「先生、全部やめたらほらこんなに元気に!」と。たしかに顔色や元気さが全く違っていてまるで別人でした。それ以来来ていませんが、その後、どうなったのでしょうか。ふと思い出す時があります。

この記事は会員限定会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。

2023/1/31
 

天気(9月8日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 40%

  • 33℃
  • ---℃
  • 40%

  • 34℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 40%

お知らせ