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本社の教育センターで「熟練の技と次世代技術が融合したサービスを生み出したい」と語る後藤純次社長=高砂市荒井町東本町(撮影・吉田敦史) オフィスにある「三方よしの循環」の絵。社員の能力アップが、顧客満足、自社の働きやすさ、地域活性化につながる-と説く
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本社の教育センターで「熟練の技と次世代技術が融合したサービスを生み出したい」と語る後藤純次社長=高砂市荒井町東本町(撮影・吉田敦史)

オフィスにある「三方よしの循環」の絵。社員の能力アップが、顧客満足、自社の働きやすさ、地域活性化につながる-と説く

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本社の教育センターで「熟練の技と次世代技術が融合したサービスを生み出したい」と語る後藤純次社長=高砂市荒井町東本町(撮影・吉田敦史) オフィスにある「三方よしの循環」の絵。社員の能力アップが、顧客満足、自社の働きやすさ、地域活性化につながる-と説く

本社の教育センターで「熟練の技と次世代技術が融合したサービスを生み出したい」と語る後藤純次社長=高砂市荒井町東本町(撮影・吉田敦史)

オフィスにある「三方よしの循環」の絵。社員の能力アップが、顧客満足、自社の働きやすさ、地域活性化につながる-と説く

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 設計用のパソコン60台がずらりと並ぶオフィス。製品設計や品質検査システムの開発を手掛ける。

 職場には、若い女性社員の姿が目立つ。全社員242人のうち、20~30代の女性が半数を占める。今月入社した新卒社員6人も全員が女性という。

 「女性活躍を意識したわけではありません」と、後藤純次社長(59)=高砂商工会議所副会頭。「もともと人材不足なので、来てくれた人をしっかり教育した」と笑う。とはいえ高校卒業後、建設会社を経て入社した40年前はまだ、ものづくりは男性の職場という固定観念があったという。

 転機は約20年前。コンピューター利用設計システム(CAD)が主流となり、製品の品質をチェックする「品質技術系」のシステム設計から女性が増えていった。細やかな感覚が求められる分野で、今では活躍する先輩に憧れて多くの女性が門をたたく。

 1981年の創業以来、三菱重工業から設計図面の複写やデータ管理などを受託しており、今も同グループとの取引が売上高の9割超を占める。

 時代の先端を走る大手メーカーの要請に応じ続けるのは簡単ではない。CAD設計の拡大でペーパーレス化が進み、当初から続く複写関連の受注は徐々に減少。その分をカバーするため、三菱重工が手掛ける発電用大型タービンの部品設計や製品製造のための工程設計、品質検査システムなどに業務を広げた。

 現在、製造現場の熟練の技を機械化して生産性を高めるような人工知能(AI)の活用法を模索する。

 兵庫県内の大学生に自社のことを知ってもらう試みも開始。2018年、神戸・三宮に「イノベーションオフィス」を開設した。

 19年には、沖縄・那覇に同オフィスを開設。沖縄に進出する台湾やベトナムなどアジアのスタートアップ(新興企業)と交流し、次代を切り開くような刺激を社員に感じてほしいと願う。

 コロナ禍で当初見込んだ活動はできていないが、現地の社員1人を採用した。今後は沖縄でリモート勤務者を増やす構想を描く。

 後藤さんは言う。「ものづくりは人への投資の積み重ね。飛び道具はないんです」(高見雄樹)

〈データ〉 複写業務の三陽写真工業(兵庫県播磨町)と、設計の阪急技術工業(現阪技)が2008年に統合。三菱重工業の拠点がある神戸、横浜、長崎、茨城県日立市に事務所を置く。21年12月期の売上高は約16億円。

2022/4/21
 

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