失われた事件記録インタビュー編
全国の家裁で廃棄が判明した重大少年事件の記録。重要な裁判記録は後世に残す財産と説く、ジャーナリストの江川紹子さん(64)は「事件の事実認定をした裁判所に対する信頼の証しがなくなり、陰謀論が飛び交いやすくなる」と話す。非公開の少年審判となる未成年の事件に限らず、司法文書全体の保存を考える機会として、最高裁が年内にも開く有識者委員会に注目する江川さん。そこで議論の焦点とすべきは「仕組みと場所」だという。(聞き手・霍見真一郎、永見将人)

 全国の家裁で廃棄が判明した重大少年事件の記録。重要な裁判記録は後世に残す財産と説く、ジャーナリストの江川紹子さん(64)は「事件の事実認定をした裁判所に対する信頼の証しがなくなり、陰謀論が飛び交いやすくなる」と話す。非公開の少年審判となる未成年の事件に限らず、司法文書全体の保存を考える機会として、最高裁が年内にも開く有識者委員会に注目する江川さん。そこで議論の焦点とすべきは「仕組みと場所」だという。(聞き手・霍見真一郎、永見将人)

成人未満失われた事件記録インタビュー編
「事件記録は、被害者が生きた証し。廃棄されたことに驚きと憤りを感じている」。神戸連続児童殺傷事件の遺族代理人を務めた弁護士、井関勇司さん(80)は語気を強めた。公益社団法人「ひょうご被害者支援センター」理事長として活動し、全国の家庭裁判所で重大少年事件の記録が廃棄されていた問題に厳しい目を向ける。記録の管理に関する法整備も求めた。

 「事件記録は、被害者が生きた証し。廃棄されたことに驚きと憤りを感じている」。神戸連続児童殺傷事件の遺族代理人を務めた弁護士、井関勇司さん(80)は語気を強めた。公益社団法人「ひょうご被害者支援センター」理事長として活動し、全国の家庭裁判所で重大少年事件の記録が廃棄されていた問題に厳しい目を向ける。記録の管理に関する法整備も求めた。

成人未満失われた事件記録インタビュー編
神戸連続児童殺傷事件など、重大な少年事件の記録を家庭裁判所が廃棄していた問題。「裁判所はいいかげんだな」-。武るり子さん(67)=大阪市西淀川区=は、家裁の体質に対する不信感をさらに深めた。「少年犯罪被害当事者の会」代表を務めるが、1996年に高校1年の長男=当時(16)=を暴行事件で亡くした際、「息子の存在を消されてしまった」と感じた場所が家裁だったからだ。

 神戸連続児童殺傷事件など、重大な少年事件の記録を家庭裁判所が廃棄していた問題。「裁判所はいいかげんだな」-。武るり子さん(67)=大阪市西淀川区=は、家裁の体質に対する不信感をさらに深めた。「少年犯罪被害当事者の会」代表を務めるが、1996年に高校1年の長男=当時(16)=を暴行事件で亡くした際、「息子の存在を消されてしまった」と感じた場所が家裁だったからだ。

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