ひょうごの医療

「遺族の悲しみを受け止めるため、組織的な対応ができるよう人材を増やしたい」と語る村上典子部長=神戸市中央区脇浜海岸通1
神戸赤十字病院心療内科(神戸市中央区)
村上典子部長に聞く
遺族の視点に立ったケア「死亡時の記録」も癒やしに
災害や事故で家族を亡くした遺族を直後から精神的に支える人材の養成に、兵庫県内の医療・救急関係者らが中心となって取り組んでいる。「災害死亡者家族支援チーム(DMORT=ディモート)」と呼ばれる米国の医療チームを参考に、死因の説明や遺体の対応を想定。養成を担う日本DMORT研究会(吉永和正代表)の事務局長で、神戸赤十字病院(神戸市中央区)心療内科の村上典子部長(51)は「将来的には医療チームとして派遣するのが理想だが、まずは遺族の視点に立ったケアの意識を広めたい」と話す。
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- シリーズ37 災害医療
2015/1/3~2015/1/24
1995年1月17日、阪神・淡路大震災。あの日、崩れた倒壊家屋の下敷きになって重傷を負ったり、その後の避難生活で体調を崩したりした人たちが、十分な医療を受けられずに相次いで命を落とした。この20年で、そうした状況は改善されたのか。兵庫県内の医療の最前線に迫る連載の第37シリーズは、災害医療を計4回にわたって取り上げる。

