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東洋大姫路高野球部の選手に施術する兼平博之さん=姫路市辻井6、仁整骨院
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東洋大姫路高野球部の選手に施術する兼平博之さん=姫路市辻井6、仁整骨院

 選抜高校野球大会に向けて調整を続ける東洋大付属姫路高校(兵庫県姫路市書写)野球部の選手たちが、体のケアのために通う場所の一つが、同市辻井6にある「仁(じん)整骨院」だ。院長とスタッフは同校野球部OBで、この春退任する藤田明彦監督(65)や三牧一雅部長(65)は「恩師」にあたる。大舞台を直前に控えた恩師と後輩を陰で支えている。

 グラウンドで練習を終えた選手が、自転車で次々と訪れる。「体幹を鍛えるんやったら、やっぱりスクワットやで」。柔道整復師の資格を持つ兼平博之さん(37)が選手に声を掛けながら、体をほぐしていく。同部のトレーナーも兼任し、グラウンドに出向いて選手の体の不調にも目を光らせる。

 この日訪れた新3年生の後藤陽太(ひなた)選手(17)は昨年、左肘を痛め、ボールを投げられない状態になった。毎日のように通って施術を受けるうちに回復。「兼平さんとの何げない会話も励ましになり、本当にうれしかった」と話す。

 藤田監督の教え子でもある兼平さん。大学に進学し野球を続け、卒業後は一般企業へ就職した。その間も東洋大姫路野球部での濃密な3年間が忘れられず、トレーナーへの転身を決意。その際、野球部OBで、当時同部のトレーナーだった仁整骨院の渡辺泰三院長(45)を頼った。

 兼平さんは整骨院で働く傍ら、2017年に渡辺院長からバトンを受ける形で正式にトレーナーに。「現役時代にお世話になった監督や部長と、再びチームに関わることができ幸せ」と目を細める。

 初戦の高知高校(高知市)戦まであと2日。渡辺院長、兼平さんともに「甲子園での試合が近づいてくるわくわく感と、恩師との別れが近づいているさみしさが交錯している」と口をそろえた。兼平さんは大会中も選手のケアにあたり、監督、部長とともにチームの一員として甲子園に臨む。(山本 晃)

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