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リラックスした雰囲気で、寮生と談笑する迫田光広店長(右端)=杵屋書写お菓子の里
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リラックスした雰囲気で、寮生と談笑する迫田光広店長(右端)=杵屋書写お菓子の里

 選抜高校野球大会に出場する東洋大付属姫路高校(兵庫県姫路市書写)野球部の寮生約30人は毎日、書写山の麓にある和菓子店「杵屋(きねや)書写お菓子の里」で夕食を食べる。新型コロナウイルスの影響で同校の食堂が閉鎖した2年前から、実家を離れて暮らす生徒にボリューム満点の食事を特別に提供。店長の迫田光広さん(48)は「まるでわが子のよう。甲子園で大活躍してくれるはず」と期待を寄せる。(森下陽介)

 寮生は同校の食堂で夕食を食べていたが、コロナ下で閉鎖し、近くで代わりの飲食店を探していたところ、藤田明彦監督が知人に紹介してもらった。今の2年生が入学した2020年春から利用し始めた。

 市内にある杵屋の他店舗も合わせ計4人のシェフを中心に、メニューの考案や調理をこなす。本来の営業は和菓子や飲み物などが中心だが、育ち盛りの選手のために日替わりの献立を割安で用意。近くの農家から仕入れた米や野菜も寮生に好評だ。

 2月中旬。すっかり暗くなった午後8時半ごろ、自転車に乗った寮生が続々と同店にやって来た。この日のメニューは、白身魚のフライにサラダ、フルーツなど栄養たっぷり。ハードな練習でおなかをすかせた選手に、迫田店長が「いっぱい食べや」と声を掛けながらみそ汁をよそう。

 体を大きくしようと、大盛りのご飯をぺろりと平らげる寮生だが、当初は2時間以上かけて食事をする選手もいたという。2年の橋本遥希選手(17)は「今では30分で食べられる。体も大きくなって力強い打球が打てるようになった」とご飯を頬張る。

 寮生が通う前は午後7時には店を閉めていたが、練習に合わせて閉店時間を遅らせている。「東洋大姫路の大ファンだから」と迫田さん。「どこにでもいる普通の高校生と思っていたら、いつのまにか甲子園に出るまでに成長していた。晴れ舞台でも悔いのないように頑張ってほしい」とほほ笑んだ。

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