暦のうえで春はやって来たようだが、まだまだ温かい鍋物がおいしい季節。とは言ってみたものの、じつはわが家にとって鍋物は冬の季語ではない。家族は真夏でも今夜は鍋が食べたいと言う。メイン食材をそんなに気張らなければ比較的安くつくし、調理も簡単なわりに豪華に見えて、台所を取り仕切る私にとってもウマイ話だ。でもこれって、鍋好きの関西人の性(さが)なのかどうなのか。
昔、お酒飲みの伯父が年中肴(さかな)に湯豆腐などの鍋を食べると聞いたこともあり、関西人の特色なのかとすこし調べたこともあるが、鍋好きの理由や背景はすっきりとわからない。ただ、関東に比べ、関西では鍋料理を食べる頻度が高いという統計があるそうだ。
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