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 宇沢弘文(1928~2014)という経済学者の評伝「資本主義と闘った男」(講談社)を著してわかったのは、彼が「危機の思想家」であるということだった。コロナ禍のさなか、没後7年にして再評価されている理由でもある。

 宇沢は若くして米国の経済学界で高い評価を得た。にもかかわらず、ベトナム戦争に憤慨して突如米国を去った。その後、経済学の批判者に転じ、独自の「社会的共通資本」の経済学を打ち立てた。現在、格差社会を生んだ市場原理主義が批判されているが、社会的共通資本はいわば市場原理主義への対抗概念だった。半世紀も前に問題を先取りしていたのである。

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2021/8/27
 

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