大学で講義をする機会があった。ジャーナリストが毎回入れ替わりで講師をつとめるジャーナリズム講座である。その大学はテレビや新聞などマスメディアに多く人材を輩出している。ジャーナリスト志望者も多いはずだからと楽しみにしていたけれど、いざ授業に臨むといささか勝手が違った。
まず講義する場所が教室ではなく、小さな会議室。部屋には講座を運営する事務局の人がふたりだけ。コロナ禍で普及した「ズーム」を利用したオンライン授業である。講義の際、当然マスクは外すものとおもっていたら、至近距離にいる事務局の人が戸惑った顔をするので結局、マスクのまま話した。
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