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 文豪志賀直哉の名作「暗夜行路」にこんなくだりがある。「お栄から明珍の火箸を買って来てくれと頼まれた」。姫路を訪れた主人公、時任謙作のせりふだ。

 これを読まれた山陽塩業(姫路市)の社長田中正浩さんが「明珍火箸とはいかなるものか」と訪ねてこられたのは30年前のことだ。暗い工房の裸電球の明かりの下で黙々と鍛冶仕事をしていた先代の宗理(むねみち)に「今、火の仕事中で忙しいんや」と怒鳴られたそうだ。

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2021/8/24
 

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