ヤマモトマサアキ・画
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  第三章 行き違う人々(十一)

「三好一族すべての棟梁が、そうしたがっているのだ。いくら宗家の筆頭家老とはいえ、わしだけが反対したところで、この流れは覆せぬ。無理に覆そうとすれば、またかつての三人衆とのように、わしは一族全体と敵対する。再び相争うこととなる」