第4部・災禍を越えて
【2】協定 パニック防いだ「命のパン」
被災した生活協同組合コープこうべの六甲アイランド食品工場(神戸市東灘区)に向かった工場長の重元勝(77)は1995年の1月17日朝、道中である光景を目撃する。
スーパーのシャッターをこじ開け、食料を取り出す人々。窓が割れたコンビニエンスストアでも同じ行為を見た。「いわゆる略奪。あのときの人々の目は忘れられない」と振り返る。
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