ひょうご経済プラスTOP 連載一覧 コラム けいざいeyes 街を仕掛ける-新進建築家の公共空間考 (14)新さんきたアモーレ広場が完成するまで(中)

街を仕掛ける-新進建築家の公共空間考

(14)新さんきたアモーレ広場が完成するまで(中)

2021.09.01
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広場を横から見た立面図(コンペ提出時のもの)

広場を横から見た立面図(コンペ提出時のもの)

 さんきたアモーレ広場(旧称:パイ山)のコンペで設計をしていく際、「設計者ではなく、滞在者が使い方を見いだしていく」場の在り方を最も大切にしました。建築家は、その建築の中で人の具体的な過ごし方を想定して設計することが多いのですが、広場にはそれがそぐわないと感じました。なぜなら、公共性の高い駅前広場では、人が滞在する目的もさまざまで、滞在時間や、訪れる人も多種多様なため、限定した誰かを想定するのは難しいからです。場所の使い方を滞在者自らが見出していけるような在り方が、より多くの方の需要に応えられると考え、そのような広場の設計が可能なのかを模索していました。


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