人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の世界観を味わえる山陽新幹線の特別車両が出そろい、全3編成の運行が始まった。JR西日本のコラボ企画で、新神戸など全19駅には、作者の尾田栄一郎さんが描き下ろしたウエルカムアートなどがある「スペシャルゾーン」を設置。テレビアニメの名場面などを題材にしたパネルは駅ごとに異なるデザインとなっており、各駅にファンが「巡礼」に訪れている。
コンセプトは「いざ、偉大なる線路(グランドレイル)へ!」。キャラクターをあしらった特別車両の第1弾は、海をイメージした青色の700系車両「せとうちブルー号」で、4月から運行を始めた。続いて5月に「トニートニー・チョッパー号」、7月に主人公をあしらった「モンキー・D・ルフィ号」を投入。内装にもラッピングを施し、車内チャイムやメロディー、放送も特別仕様にした。
全19駅に設けたスペシャルゾーンには、ウエルカムアートやご当地パネルのほか、沿線の観光地を紹介するマップも置いている。西明石駅を訪れた介護士の女性(41)=神戸市垂水区=と会社員女性(25)=同=の姉妹は「車両ごとに絵が違い、好きなキャラクターを見つけられてうれしかった」と話していた。(大島光貴)