出荷を待つ主力製品のH形鋼。自慢の鋼材に触れる大和工業の小林幹生社長=姫路市大津区勘兵衛町5
出荷を待つ主力製品のH形鋼。自慢の鋼材に触れる大和工業の小林幹生社長=姫路市大津区勘兵衛町5

 2017年、大和工業社長に就いた小林幹生氏(67)。就任後、グループ内の一体感を高める改革に乗り出す。

 (持ち株会社の)大和工業と、(事業会社の)ヤマトスチール、大和軌道製造のグループ3社の間に、壁ができ始めていると常務時代に感じていました。00年代初めに会社分割をしていて、各社が人事や経理を自前で持ち、人的交流ができていなかった。「これはもったいない」と、両社の社長の賛同を得て、間接部門を全て大和工業に移しました。25年度からは全社員が大和工業に在籍し、スチールや軌道へ出向する形にします。

 ただ、改革に手を付けたのは社長就任の翌年以降。(出身企業の)三井物産で副社長をされた土川(丈夫)さんが当社の顧問でおられ、「あまり急いでいろいろ変えようとするなよ」とアドバイスされていまして。しばらく静かにして社内が見えてきたところで、壁を取り払わなくちゃいけない、と踏み切りました。