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 2021年度の兵庫県産ノリの価格が、前年度比で約17%上昇し、生産量も約3%増えたことが、兵庫県漁業協同組合連合会(県漁連)の集計で分かった。初入札(共販)が中止になるなど厳しい滑り出しだったが、全体では回復の兆しが見られた。(有冨晴貴)

 昨年12月から今年5月にかけての生産量を集計。21年度の1枚当たりの価格は約11・4円、生産枚数は約12億枚だった。特に東播地域で回復傾向が顕著で、明石市の生産量も前年度比13%増の約6億枚に達した。

 20年度はプランクトンの発生などによる不作で、生産量も平均価格も大きく落ち込んだ。21年度も10、11月に同じプランクトンが大量発生し、色落ちが発生した。特にシーズン序盤が不作で、生産を中止する漁師が相次ぎ、初回の共販が中止に。この影響で、シーズンを通じた生産量は伸び悩んだという。

 一方で、最盛期の1、2月は、ノリの色落ちが解消。質も良くなり、平均価格を大きく押し上げた。

 また、20年度は新型コロナウイルスの影響で飲食店が軒並み休業していたが、21年度は多くの店が営業を再開。消費が徐々に拡大しつつあることも、平均価格の回復につながった。

 ただ、企業のリモートワーク導入などにより、オフィス街周辺でノリの需要が減少。特に大量に使うコンビニのおにぎりや、全体の形は悪くても商品にできる刻みノリを使うそば店などの使用量が減っており、需要が完全に戻ったとは言いがたい。

 県漁連の担当者は「前年よりはましという程度。ノリの出来は海の状態次第なので、栄養が豊かな海をつくる取り組みを継続したい」と話している。

明石漁連漁協
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