私が通っていた神戸市立神戸小学校は、今ある「こうべ小学校」の前身の一つで、現在の神戸生田中学校とその北側にある神戸市立神戸幼稚園の間に位置していた。明治時代前半にできた学校なので、校歌は古めかしい言葉が連なり、在校生は意味もわからず丸暗記させられていた。
「もも船の集う港を見はるかし」という出だしで、3番の終わりなどは「大きなる民となりてぞ國につくさん」という、できた時代らしい文句になっていた。今風の行進できそうなリズムではなく、どこか「君が代」を思わせるようなゆったりとした曲調だった。
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