すきっぷ発足時の記事を見ながら、和気あいあいと進んだ座談会
すきっぷ発足時の記事を見ながら、和気あいあいと進んだ座談会

県内の子育て支援団体と専門家、神戸新聞社で2015年から運営してきた神戸新聞子育てクラブ「すきっぷ」のサイトは3月末で終了し、一部のコンテンツは神戸新聞NEXTで発信を続けます。
9年半の歩みを振り返るべく、運営委員で助産師の小島光華さん、支援団体代表の藏原亜紀さん、髙田佳代子さんと筆者で、座談会を開催。思い出深いエピソードから子育て環境の激変ぶり、初めて明かした失敗談まで、本音トークで盛り上がりました。

◇情報が「少なすぎ」から「多すぎ」に

髙田さん:届けたい人に届かない、資金もない。そんな支援団体の悩みを神戸新聞社とのフォーラムで語ったところ、協力してすきっぷを立ち上げることになった。地元の新聞社となら信頼も得られる。ありがたかった。

藏原さん:神戸新聞社が支援団体側に持ち掛けたのだと思っていた。経緯を初めて知って感動した。
新聞社という情報のプロから、情報の扱い方の違いを学んだ。わたしたちは「支援者」として出す情報を選んでしまう。すきっぷには、多様な情報を出して、受け取った人の主体性に任せる度量があった。運営するひろばでは、参加費が高額なイベントなどのチラシは断っていたが、1枚もらってファイルにとじ、利用者に見てもらえるようにした。判断力がつくよう支えるのが現場の支援者の役割だと思うようになった。