エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングが、食品スーパー事業で新業態への転換を加速させている。店舗の改装や新規出店を通じて、2025年度内に高級路線の「Aタイプ」を2店舗、低価格路線の「Cタイプ」9店舗を兵庫県内などに投入する計画。既に10月末までにそれぞれ2店舗を設けた。Cタイプは改装で売り上げが顕著に伸びており、まずは同タイプの店舗数を増やしていく考えだ。(広岡磨璃)
H2Oは、阪急オアシス▽イズミヤ▽関西スーパー▽デイリーカナート-の四つの屋号でスーパーを運営している。H2Oは22年、既存店を標準的な「Bタイプ」と位置付け、「価値訴求型」のAタイプと「価格訴求型」のCタイプの店舗を開発すると発表した。自社内で競合する商圏があるため、複数の業態ですみ分けを図るのが目的だった。
ところが、関東などから関西エリアに食品スーパーが相次いで進出し、競争が激化。物価高で消費の二極化も進み、低価格や高級を前面に出す店舗が増えた。H2Oは今年2月、投資家向け説明会で「今後の新店舗フォーマット」を公表。Bタイプが姿を消し、AとCいずれかの店舗に軸足を置く姿勢を鮮明にした。
























