第2部・「愛と協同」はいま
【1】子どもへの思い 福祉や教育活動に先見の明
B29による爆撃の傷痕が生々しく残る高知の町で、1人の青年(18)が電柱の張り紙に目をとめた。1947(昭和22)年11月のことだ。「賀川豊彦来たる!」。社会運動家・賀川の講演会の告知だった。
大正時代、生活協同組合コープこうべの前身となる二つの購買組合の設立を指導した賀川は、第2次世界大戦後にキリスト教の精神に基づく日本再建を訴えていた。
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