ブンコレ~おすすめ文具コレクション
GLOO 「貼る」の当たり前覆す
1905(明治38)年創業で、ロングセラーも数多いコクヨ(大阪市)が、「貼る」の当たり前を変えるべく新機軸を打ち出しました。今まであるようでなかった四角いステックのり。角を塗りやすくしました。
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2019年発売の「GLOO(グルー)」。スティックのりは円筒形が多く、隅を塗り残したり、転がって机から落ちたりする場合がある。ではなぜ四角形にしなかったのか。
キャップを四角にすると、四つの辺ができて気密性が落ちるからだ。わずかな隙間から空気が入り、のりが固まって開けづらくなる。そこでキャップだけを円形の構造にした。縁の出っ張りが大きく、片手でも開けやすい。形が四角だと塗るときの抵抗が大きくなるが、原料の配合を工夫して滑らかにした。
青のタイプもあり、塗った場所が分かる。二酸化炭素に触れると色は消える。香りも化粧品を連想させるやさしさ、華やかさを追求した。
シリーズでデザインに統一性を持たせたテープのり、瞬間接着剤、テープカッターも投入した。若い女性の需要を想定したが、男性ファンも増えているとか。時代を超え、使い手にぴたりと寄り添う。(佐伯竜一)