ブンコレ~おすすめ文具コレクション
コーリン色鉛筆 鮮やかな発色 復活し凱旋
鮮やかな発色、滑らかな描き心地に一目ぼれです。子どものころ、三角形をした横顔のロゴを見た覚えがある「コーリン」の色鉛筆はタイ育ち。この10月、22年ぶりに生まれ故郷の日本に帰ってきました。
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コーリン鉛筆は、前身が1916(大正5)年に創業した老舗で、一時は三菱やトンボに次ぐシェアを占めた。が、バブル崩壊の打撃などで97年に経営破綻し、日本市場から姿を消してしまう。
当時、コーリンはタイに工場があり、出向していた日本人を中心に現地でどうにかブランドを維持したが、品質は安定しなかった。東京・墨田区のメーカーから技術指導を受けて10年ほど前、タイに色芯の生産ラインを稼働させ、高い評価を得るようになった。
色芯は熟練者が手掛ける。きめ細かい顔料と軟らかいワックス、粘結材などを丹念に練り込み、時間をかけて乾かす。
色が明るく、重ね塗りに映える。タイで売り上げを伸ばし、悲願の凱旋(がいせん)帰国を果たした。パッケージには「JAPAN TECHNIQUE」の文字。ロゴの目は心なしか、潤んで見えて。(佐伯竜一)
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