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ミクシーズに参加する高校生による会議の様子=豊岡市大手町
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ミクシーズに参加する高校生による会議の様子=豊岡市大手町

 地域活動をしたいと考える兵庫県豊岡市の高校生たちが、学生団体「MIxES(ミクシーズ)」を立ち上げ、昨夏からさまざまな活動を繰り広げている。学校や学年の枠を超えてミーティングや情報共有をし、「こんなことをしたい」と仲間を募っては、企画を次々に実現させてきた。地域のイベントやごみ拾いへの参加、まちの課題を考える会議の開催など、活動は多岐にわたる。

 ミクシーズは2022年6月に発足し、現在は豊岡市内6校から24人が参加。テスト期間を避けて月2回のミーティングをし、日頃の問題意識や、現在の取り組みなどについて情報を共有している。誰かが「バザーに参加したい」「ごみ拾いをしたい」と新しく企画を提案するたび、通信アプリ「LINE(ライン)」のチャット機能などを使ってプロジェクトチームを立ち上げ、メンバー以外からも有志を募って企画を進める仕組みだ。

 高校生たちの会議や活動は、若者のキャリア教育に取り組む木築基弘さん(56)、「高校生と地域をつなぐ」というテーマで活動する豊岡市の地域おこし協力隊員の酒井美佳さん(26)ら3人がサポート。会議で議論を深められるよう助言したり、活動を手助けしたりしている。

 団体が発足するきっかけになったのは、環境問題を考える県のプログラムに参加した岡村都亜さん(17)=豊岡高2年=が「同じ世代が、環境問題について考える機会を提供したい」と同隊員側にメッセージを送ったこと。思いに呼応する人がつながり、生徒4人と大人3人で活動が始まった。

 昨年春から少しずつ活動を始め、6月に団体が誕生。メンバーは、持続可能な開発目標(SDGs)▽グローバル・多様性▽まちづくり▽文化▽スポーツ-などの部門別に仲間を募ってプロジェクトを立ち上げ、地域の人や店などと関わりながら学びを深めている。

 これまで、菓子祭前日祭でチラシを配布▽プラスチックごみを考えるイベントを手伝う▽バザーの実施-などで環境問題を発信。まちづくり、文化の部門では「豊岡劇場」の営業再開に向けて高校生に何ができるかを考える会議を開催したほか、同劇場内で子ども向けの駄菓子店を開いたりもした。グローバル部門では、地域に暮らす外国人に防災を伝える方法などの研究が進む。

 会議では、参加メンバーが次々にアイデアや意見を出し、議論が深められる。岡村さんは「活動がここまで広がり、本当に驚いている。自分のしたことが周りに影響を与えることが面白く、喜んでくださる方がいることがやりがいにつながる」と話す。

 当初から参加する加藤丈太郎さん(18)=出石高3年=は「いろんな人がいて、いろんな価値観や個性を共有できるのが魅力」とし、この春には進学で豊岡を離れるが、地域と関わり続けたいという。酒井さんも「高校生はすごいエネルギーをため込んでいる。うまく波に乗れば、その活動は心を打つし、活動に携われるのがうれしい」と力を込める。

 ミクシーズは常時、参加希望者を募っている。

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