女子ダブルス決勝 プレーする上地結衣(右)、田中愛美組=パリ(共同)
女子ダブルス決勝 プレーする上地結衣(右)、田中愛美組=パリ(共同)

 耐え抜いて3時間の終幕を迎えた2人は両手を突き上げ、抱擁した。車いすテニス女子ダブルス決勝で上地、田中組が競技初採用から8連覇のオランダ勢を破った。妥協なく向上を求めた第一人者と、食らいついた2歳年下のペア。4度目の出場で初の「金」を手にしたエース上地は「やっと壁を崩すことができた」。万感の思いが去来した。

 2連覇を狙うデフロート、ファンクート組は車いすを走らせて放つ強打が武器。その機動力を止める必要があった。2人は滑るように跳ねるスライスやネット近くに落とすショットを多用した。