世界パラ陸上で金メダルを獲得したドイツの選手(左)と健闘をたたえ合う山本篤さん=19日、ユニバー記念競技場
世界パラ陸上で金メダルを獲得したドイツの選手(左)と健闘をたたえ合う山本篤さん=19日、ユニバー記念競技場

 パラ陸上界のレジェンド、山本篤さん(42)が現役を退いた。夏冬合わせて5度のパラリンピックを経験し、世界記録も樹立した男子走り幅跳び(義足)では銀メダルを二つ手にした。5月27日の引退会見で語った競技哲学に引き込まれた。

 「可能性がある限りチャレンジする。その可能性がなくなった」。神戸であった世界選手権で5位に終わり、限界を悟ったという。自分をだましながら続けることは「プロアスリートとして失格」と口にした。