神戸地裁姫路支部=姫路市北条1
神戸地裁姫路支部=姫路市北条1

 兵庫県赤穂市民病院(赤穂市中広)で2020年1月、女性患者(80)が腰の手術中に神経を切断され後遺障害を負った事件で、業務上過失傷害の罪に問われた当時執刀医の男(47)は9日、神戸地裁姫路支部(佐藤洋幸裁判長)の初公判で起訴内容を認め、「詳細は被告人質問で回答させていただく」と述べた。弁護人は「業務上過失傷害罪が成立することは争わない」とした。

 冒頭陳述で検察側は「男は止血が十分ではない状態で、威力の高いドリルを使って神経近くの手術を行った」と過失責任を追及。弁護側は「経験の浅い男だけに責任を負わせるのは相当でない。手術で助手を務めた指導医が適切な指示をしていれば事故は起きなかった」と主張した。

 証人尋問には、その指導医が出廷。指導医は男に止血を勧めたものの、完遂してもらいたいという思いから執刀を止めなかったと証言。「一分一秒でも早く手術を交代していればよかったと切に思う」と後悔を口にした。

 起訴状などによると、20年1月22日、女性患者の腰椎の一部を切除する手術を行った際、出血が多く患部が確認できない状況だったにもかかわらず、十分な止血措置をしないままドリルで誤って神経を切断し、両足に重度のまひが残る後遺障害を負わせたとされる。

 男は19年に病院に採用され、約半年間に関わった手術で8件の医療事故が起きていたことが判明している。