リオ・パラリンピック女子マラソン(視覚障害T12)で5位に入賞した近藤寛子さん(57)=滋賀銀行=が、小野市中番町の中番小学校で講演した。視野が徐々に狭まる病気で視力を失った近藤さんは「障害者は決して不幸ではない。ブラインドマラソンと出合い、伴走者と走ることで喜びは2倍、苦しみは半分になった。みんなが笑顔で幸せにゴールする姿をイメージして」と呼びかけた。(坂本 勝)
近藤さんは23歳の時、職場の同僚だった秀彦さんと結婚。33歳で網膜色素変性症にかかり、視野が狭まったが、仕事や家事、3人の子育てに励んだ。マラソンを始め、夢中になった近藤さんを秀彦さんはいつも支えてくれた。だが、2016年リオ大会の2年前に秀彦さんは脳梗塞で倒れ、急逝した。