飾磨中央公園のリニューアル後のイメージ。奥がイオンモール姫路リバーシティー(イオンリテール提供)
飾磨中央公園のリニューアル後のイメージ。奥がイオンモール姫路リバーシティー(イオンリテール提供)

 複合商業施設「イオンモール姫路リバーシティー」(兵庫県姫路市飾磨区細江)の西隣にある飾磨中央公園が2027年4月、生まれ変わる。同施設の運営会社「イオンリテール」(千葉市)が、園内にカフェレストランなどを新たに設け、芝生広場や親水エリアも整備する。(有島弘記) 

 自治体が事業者を公募し、民間投資によって公園の魅力を高める国の制度「Park-PFI」を活用する。県内では、東遊園地(神戸市中央区)や須磨海浜公園(同市須磨区)などの再整備に利用され、姫路市では飾磨中央公園が第1号案件となる。

 市によると、同公園は1984年に完成し、2012年にリニューアル。敷地面積約1万5千平方メートルの南半分が防球フェンスに囲まれた土のグラウンドで、少年野球やグラウンドゴルフなどに使われている。

 課題はグラウンド利用者が少ない平日昼間。同市公園緑地課は「姫路の副都心にあたる場所。有効活用したかった」と、今年4月から事業者の選定を始め、9月にイオンリテールの提案を認定した。

 同社は自社の収益施設として、園内にカフェレストラン(約580平方メートル)とテナントショップ(約830平方メートル)、イベントスペース(約850平方メートル)を造る。芝生広場は約2400平方メートルで、大型遊具などのエリア(約2100平方メートル)は既存の構造物を利活用するという。

 市は施設の使用料を受け取る一方、同社を公園の指定管理者にするため、管理料を支払う。収支は「トントンになる」といい、同課は「リバーシティーとの一体管理によるにぎわいを」と期待を寄せる。ファミリー層の集客を重視するという同社は「来店者や地域の要望を聞きながら、魅力的なテナントの誘致などを進めたい」としている。

 市によると、同社は公園のリニューアルに伴い、園内の既存グラウンドを廃止する。利用は年内いっぱいの予定。市は代替として、約500メートル南の浜手緑地内のグラウンドを拡張し、これまでの需要を受け入れる。