ヒノトリのコックピットに座るメディカロイドの宗藤康治社長=神戸市中央区港島南町1、同社本社
ヒノトリのコックピットに座るメディカロイドの宗藤康治社長=神戸市中央区港島南町1、同社本社

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った目の病気の治療法よりも先に、神戸・ポートアイランドの医療産業都市から海を渡った医療がある。

 手術支援ロボットの「hinotori(ヒノトリ)」だ。2024年10月、シンガポールの病院で、海外初の手術を終えた。その瞬間、現地のスタッフらは「歴史的な日だ」と喜んだ。

 ヒノトリは、産業用ロボットを手がける川崎重工業(神戸市中央区)と、医療用検査機器・試薬メーカーのシスメックス(同)が手を組んで20年12月、世に送り出した。