日本の医師のほとんどが悔しいと感じていることがあります。このままでは、救えるはずの女性の命が、日本でだけ失われ続けてしまう。この状況を変えたい、救える命を救いたい、という想(おも)いで伝え続けている話をします。
みなさまはじめまして。産婦人科医として、日々様々(さまざま)な病気の女性を診ていますが、女性を苦しませる病気の一つに「子宮頸(けい)がん」があります。20代後半~40代という若い世代の患者さんが多く、若いから大丈夫、ではない病気です。原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染で、約8割もの人が一生に一度は感染するありふれたウイルスで、だれもが子宮頸がんにかかる可能性があります。
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