東京から神戸に移り住んで10年目、地元局ラジオ関西の早朝番組「おはようラジオ朝一番」のパーソナリティーを依頼される。その番組宣伝で兵庫県の広報誌「ニューひょうご」にエッセーを執筆する。僕は文中、「太平洋と日本海を併せ持つ兵庫県は、東京を向くのではなく、西日本を向いて、左の頬に太平洋、右の頬に日本海の風を感じる! そんな兵庫が好きだ!」と書くと、時の知事貝原俊民さんからお呼びがかかる。
「堀内君の発想は面白い、他に兵庫県についての思いは?」。僕はエッセー用に書いて没になった「兵庫県独立計画」をお見せした。東日本と西日本の真ん中に位置する兵庫県の県境を封鎖し、日本国から独立すれば日本経済の大動脈が止まる、そこで高い関税を徴収し、兵庫県を自律型の独立国にしましょう!と妄想に近い絵空事を語った。真顔の貝原知事もつられて!?ご自身の思い描く兵庫県を語り出された。
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