ヤマモトマサアキ・画
ヤマモトマサアキ・画

  第二章 似た者同士(五十四)

 信長が長じるにつれ、勝家や林秀貞らも、彼の傲岸ごうがんさや不遜さが、独自の思考や実力に充分に裏付けされたものであると思い知った。信長との合戦に負け、次にその対外戦のやり方を見て、信長の才気が尋常ではないことを骨身にみて実感することとなった。