ヤマモトマサアキ・画
ヤマモトマサアキ・画

  第一章 のぼせ者(四十七)

 長逸ら有力家臣がこの故・末弟の息子を推したのは、重存の母親が、足利家に対抗する公卿・九条家の出身だったことがある。いわば、将軍家に対する先々を見据えての防衛策でもあった。