ヤマモトマサアキ・画
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  第一章 のぼせ者(三十八)

 柳生宗厳と旗下の兵たちだけは、弾正とは月日の浅い旗頭と被官の関係にも関わらず、多聞山城に進んで入城した。そして松永家家老のたけうちひでかつや楠木正虎と共に、長く辛い籠城戦を耐え抜いてくれた。