地産地消くらぶ
<108>カンナンファーム社長 山口洋史さん(35)丹波市
生卵は生臭くて苦手だった。兵庫県丹波市春日町栢野の養鶏場「カンナンファーム」社長の山口洋史さん(35)の前職は、運送会社の営業兼ドライバー。まさか鶏卵の生産販売に携わるとは思いも寄らなかった。(森 信弘)
6年前、妻の伯父にあたる前社長が急死した。跡取りがなかった会社について、結婚直前だった妻らと話した。そのとき、初めて商品を口にした。生でも臭みがなく、コクがあるのにすっきりとしていた。「嫌いな自分でも食べられるほど価値のある卵を残したい」。後を継ごうと覚悟を決めて入社。常務として経営のかじ取りを任された。
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