プロ野球オリックスは31日から、神戸での6試合を阪神・淡路大震災が発生した1995年当時の復刻ユニホームで戦う。熱烈なファンとして知られる歌手コザック前田さん(45)=神戸市=は、袖に記された「がんばろうKOBE」が嫌だったが、30年たった今は「必要な言葉だった」と語る。背景には東日本大震災での経験がある。
■オリックスが31日からの神戸の試合で復刻ユニ着用
幼少期から野球好き。オリックスの試合は前身の阪急時代から現地観戦した。中学3年生で被災し、半壊した同市須磨区の自宅と避難所を行き来する生活が続いた。
チームは同年にリーグ優勝し、翌96年は日本一に輝いた。部活帰りに友人と球場へ通ったが、ユニホームや街にあふれる「がんばろうKOBE」には嫌気が差した。「生きるのに必死な人もいる。これ以上何を頑張るんや」