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陸上男子やり投げ 最終6投目で逆転優勝を決めたディーン元気(市尼崎)=神戸市須磨区、ユニバー記念競技場
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陸上男子やり投げ 最終6投目で逆転優勝を決めたディーン元気(市尼崎)=神戸市須磨区、ユニバー記念競技場
陸上男子円盤投げ 52メートル33の大会新記録で優勝した市尼崎のディーン元気=奈良市鴻ノ池陸上競技場
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陸上男子円盤投げ 52メートル33の大会新記録で優勝した市尼崎のディーン元気=奈良市鴻ノ池陸上競技場
男子円盤投げ 44メートル58で6位に終わったディーン元気(市尼崎)=埼玉県熊谷市、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
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男子円盤投げ 44メートル58で6位に終わったディーン元気(市尼崎)=埼玉県熊谷市、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 やり投げ選手、ディーン元気。1991年生まれ、神戸市西区出身で中学校から陸上を始めた。強豪の尼崎市立尼崎高校に進学し、やり投げに関しては競技を始めてから1カ月弱で県総体で優勝。元から取り組んでいた円盤投げと合わせて全国高校総体2冠を達成するなど、スター選手への階段を一気に駆け上がった。高校時代からの軌跡を神戸新聞の記事からたどる。

-高校時代

 ■<兵庫県高校総体> 陸上 デイーン62メートル07栄冠 男子やり投げ

(2008年6月1日)

 昨年、国体陸上少年男子B円盤投げを制したディーン元気(市尼崎)が、競技歴1カ月弱のやり投げで優勝をさらった。しかも記録は全国総体で入賞も狙える62メートル07だった。

 クラスメートの中村大介に60メートルを突破され「気合が入った」という最終6投目。短い助走から、ほとんど肩の力だけで投げた。やりが60メートルラインを大きく越えると跳び上がって喜んだ。新たな可能性を示した2年生は1日、「本職」と話す円盤投げで力の差を見せつける。

 ■高校陸上近畿予選 福士(西脇工)初制覇 男子5000メートル 高校陸上近畿予選(2008年6月23日)

 陸上の全国高校総体近畿地区予選最終日は22日、和歌山市の紀三井寺陸上競技場であり、男子円盤投げでディーン元気(市尼崎)が46メートル46で勝ち、砲丸投げ、やり投げとの3冠を達成した。

▼ディーン投てき3冠

 男子円盤投げの覇者がディーンに決まった瞬間、会場がどよめいた。砲丸投げ、やり投げに続く優勝で一躍、近畿投てき界のヒーローとなった。昨年は砲丸投げと円盤投げで4位。やり投げは競技歴わずか1カ月半と驚異の成長を見せた。

 3冠達成の快挙に「めっちゃうれしい」と笑顔を見せたが、専門の円盤投げだけ自己ベストを更新できなかったことに顔を曇らせた。「円盤だけは全国一になりたい。本番までに修正する」と躍進を誓った。

 ■<全国高校総体>第6日 陸上 ディーン(市尼崎)6位 陸上男子円盤投げ(2008年8月3日)

 第6日は2日、埼玉県で15競技を行い、陸上の男子円盤投げで上位入賞が期待されたディーン元気(市尼崎)は44メートル58で6位、前田奎(加古川東)は43メートル91で10位に終わった。

▼ディーン元気 フォーム修正できず

 陸上の男子円盤投げで表彰台を期待されたディーン元気(市尼崎2年)だったが、決勝は44メートル58と振るわず6位に終わった。6度の試技中で4度ファウルするなど、投てきが乱れ、ディーンは「全然だめ」と言葉少なだった。

 5月末から回転時に体が流れるようになり、修正できなかったという。この日は47メートルを超える投てきも見せたが、サークルから足を踏み外してしまい、惜しくもファウル。「何とかいけるかな、と思ったが甘かった」。あと一歩のところでメダルに届かなかった。「まだ2年生。来年は高校新記録で勝つ」と、早くも来年のリベンジを誓った。

 ■<若い力>ディーン(市尼崎)歓喜の頂点 男子やり投げ 努力が開花 兵庫高校新(2009年8月2日)

 優勝候補が、1投目で69メートル42の自己新記録をマークした。陸上男子やり投げは市尼崎のディーンが圧勝。今大会、全競技を通じて兵庫県選手の優勝第1号になった。

 最初の投てき。英国人の父譲りのばねを生かし、軽やかに助走すると、やりを持つ右腕を肩の後ろで一瞬、ぴたりと止めた。大きくしなった身体が胸をすく速さでやりを放つと、どよめきが起こる中、70メートルの手前まで飛んだ。

 神戸市立平野中時代から全国的に注目されていたが、意外にも「中学から夏に全国1番になったことはなかった」。2年の昨夏は砲丸投げ10位、やり投げ4位、円盤投げ6位。疲労がうまくとれず、大一番で失速した。

 だが今年は違う。「試合を経験して3種目をやるリズムをつかんだ」。派手なアクション、強気な発言の裏で1年間、雪辱を期して黙々とトレーニングを積んだ。記録会などに積極的に出て体力もつけた。

 「最高にうれしい」と感慨に浸り、2日の円盤投げへ向けては「(日本高校新記録は)出ると思います」と宣言した。大記録とともに、再び表彰台の一番上に上るつもりだ。

 ■<全国高校総体>第6日 陸上 ディーン(市尼崎)大会新V 男子円盤投げ やり投げと2冠達成(2009年8月3日)

 冷静で、まったく危なげなかった。陸上男子円盤投げは、市尼崎のディーンが大会新記録で頂点に。誰にも惑わされることなく、やり投げとの2冠を果たし「気持ちいい」とほほ笑んだ。

 6位に沈んだ昨年のこの大会では「投げ急いでいた」と大久保監督。この日はひと呼吸置いてしっかり自分の構えをつくってから、体の回転を速めた。1投目の50メートル07で勝負を決め、2投目。自己新記録の52メートル33をマークし、予選で出した大会記録をまた塗り替えた。

 日本高校記録(52メートル84)には及ばなかった。だが6位の砲丸投げ、優勝のやり投げを含む3種目とも、1、2投目で自己新を出して自分のペースに持ち込んだ。指揮官も「並大抵の精神力ではできない」と舌を巻いた。

 「これを自信にして、もっと強い選手になりたい」とディーン。視線の先には、父の母国で開かれる2012年ロンドン五輪がある。

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