新型コロナウイルスの感染者が兵庫県内で初めて確認された昨年3月1日から、1年近く。同県尼崎市昭和通7の長尾クリニックはこの間、積極的に患者を受け入れてきた。高齢者も多く、“みとり”ではコロナ禍特有の課題も突き付けられた。在宅医療や終末期医療に長年取り組んできた長尾和宏院長(62)は「在宅の活用を」と提言する。奮闘する地域医療の現場を取材した。(大田将之)
自宅待機患者からの相談が落ち着き始めた2月2日夜。近くに住む女性(57)が息子(27)とともに長尾クリニックを訪れた。女性の母親(84)が感染し、大阪府内の病院に入院しているという。約2週間経過したものの、酸素吸入が必要な状態が続き、病院側からは「高齢なので、覚悟はしておいてください」と言われた。
隔離されて面会はできず、担当医への電話もたまにしかつながらない。「生きている間に会いたい」「在宅医療でなんとかできないですか」-というのが、女性と息子の願いだった。
長尾院長は「もし自宅に迎えるのであれば、私が伺って診ます」と快諾した。「このまま息を引き取れば、まさに生き別れ。命の終わり際に、自分を抱きしめて育ててくれた親を、抱きしめて送ってあげたいと思うのは当たり前。人の尊厳の話だ」
長尾院長を突き動かす原動力は、26年前の阪神・淡路大震災での経験だ。当時、芦屋市立芦屋病院の内科医だった。死亡者のうち、その約1割が「未治療死」。その無力感は今も忘れない。「救えるはずの命が放置されている」。自宅で待機する陽性患者が全国で1万人を超えた状況が、26年前と重なる。
長尾院長は一貫して、高齢のコロナ患者に対する地域包括ケアの活用を唱えている。確かに高齢者は重症化リスクが高い。「だからといって、入院ありきでは、病床が足りなくなるのは当然」と強調。「もし本人と家族が希望し、軽症であれば、在宅医が自宅療養期間を支えるべき」とする。
しかし、風評被害を恐れ、一度陽性となった患者を積極的に受け入れる医療機関や介護施設は尼崎でも多くないのが現状という。
「私もやろうかな、と思ってくれる医者がいれば」との思いから、長尾院長は動画投稿サイト「ユーチューブ」や自身のブログなどで長尾クリニックの取り組みなどの発信を続けている。
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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