トップランナーの兄に刺激を受け、白球を追いかけてきた。明石城西の折田優介の兄は、須磨学園高時代から世代屈指の実力と注目される折田壮太(青学大)。競技は違えど、変わらぬひたむきさで野球に向き合ってきた。 淡路島の東浦中時代は、二つ上の兄とともに野球に打ち込み、朝は駅伝練習にも励んだ。兄は鍛えた走力を見込まれ、陸上の強豪校へ。5000メートルで日本高校歴代2位、全国高校駅伝では1区日本人最高タイ記録など、輝かしい実績を刻んだ。 その兄から学んだことは地道な努力。元日や休みも関係なく走る姿を目の当たりにし、連日バットを振った。守備では俊足を生かして広範なエリアをカバー。今大会は1番センターとしてチームをけん引し、初戦の和田山戦では適時打2本と鍛錬の成果を発揮した。 兄から「頑張れよ」とのメッセージを受け、臨んだ15日の3回戦では4打数無安打。チームも完敗したが、逆転を信じて戦い抜いた。 将来の夢は1級建築士。「兄のようにこつこつと」。大学受験という新たな戦いにも愚直に立ち向かう。(初鹿野俊、伊丹昭史)【高校野球特集ページ】こちら【選手名鑑ページ】こちら