2024年12月に開いたイベント「英語でリトミック」で、音楽に合わせ体を動かす親子=西宮市高松町、西宮阪急子育てコミュニティールーム
2024年12月に開いたイベント「英語でリトミック」で、音楽に合わせ体を動かす親子=西宮市高松町、西宮阪急子育てコミュニティールーム

 ピアノの演奏に合わせて体を動かし、季節の歌を英語で楽しんだ後は、英語絵本の読み聞かせ。場面ごとにピアノで効果音や曲が入り、英語になじみの薄い子どもたちも自然とその世界に引き込まれていきます。西宮市の公民館などで活動する「親子クラブHughug(ハグハグ)」は、英語と絵本、生の音楽を組み合わせ、親子が触れ合う場をつくっています。

 22年前から市内で親子向け英語教室を開く高松真衣子さん(50)が、ピアノ・リトミック講師の吉泉裕子さん(40)らに声をかけ、昨年3月に発足。教室ではCDで音楽を流しており、生演奏に乗せた開催は長年の夢でした。参加者の様子や場の空気に合わせてテンポや音量を変えられ、読み聞かせの臨場感もたっぷり。対象年齢を「0歳から小学校低学年」と広げ、英語教室に来ていた高校生らもサポートに入り、異年齢が関わる機会に対話も生まれるよう、最後はペアになって好きな絵本を紹介します。

 立ち上げの背景にあったのは、英語の早期教育熱の高まり。保護者が不安に駆られ高額な教材を購入するような風潮に、「まずは『楽しい』『やってみたい』という気持ちを大切に」と、子も親もリラックスできるよう心を配ります。終了後は自由時間をつくり、参加者同士の交流も後押し。「楽しく子育てができるコミュニティーをつくれたら」と、妊娠中から参加できる講座や他団体とのコラボなど、さらに活動を充実させるのが目標です。

(すきっぷスタッフ 萩原 真)