保護者が学ぶ間、子どもは楽しく安全に遊び、ボランティアの学生は親子から学ぶ。神戸大大学院保健学研究科地域連携センターが運営する「発達の気になる子どもと保護者のための教室『ぽっとらっく』」は、関わる全ての人の安心と成長を促し、地域生活や将来への足がかりとなる場です。
すきっぷ運営委員長で同大名誉教授の高田哲さんが2005年、神戸市灘区に開設。07年に須磨区にも新設し、本年度から両者を統合して毎月会場を入れ替え、オンラインと対面の「ハイブリッド形式」で開催しています。
保護者は小児科医や性教育などの専門家、先輩保護者らの話を聞き、他の参加者と交流。子どもは別室で、医療や教育分野などを志す学生らとともに工作や読み聞かせを楽しみます。好きな遊びやプログラムへの参加状況などは個別に記録。終了後のミーティングで、関わり方などを大学教員らとともに振り返ります。
昨年12月、青陽須磨支援学校(同区)で開かれた教室には、保護者5人、2~8歳児7人が参加。保護者は写真立てを製作しながら「多動が収まってきて、経験の幅が広がった」「送迎がしんどい。もっと時間がほしい」などと1年を振り返りました。保育所や療育の情報交換でも盛り上がり、後半は親子一緒にクリスマス会。約3年前から通う母親は「身近な情報と仲間がほしくて参加している。こういう場は貴重」と話していました。
(すきっぷスタッフ 萩原 真)
2024/01/14(日) 神戸新聞